今回は、リパーゼについて紹介したいと思います(^◇^)
○リパーゼとは
リパーゼは、膵臓の細胞で合成される酵素で中性脂肪を脂肪は、分解されることで腸管から吸収できるようになります。
○この検査でわかること
膵臓の細胞が障害を受けたり、破壊されると膵腺房細胞で合成されるリパーゼが血液中に流出する量が増えます。膵炎などの膵臓の病気を調べる重要な検査となっています。急性膵炎では、激しい腹痛、背部痛とともに、リパーゼの値が基準に数倍になっています。慢性膵炎やすい臓癌、膵のう胞でも上昇しますが、その程度は2~3倍にとどまります。しかし、急性膵炎のように1~2週間の上昇はなく、異常値が持続することが特徴です。また、肝臓の病気でも経度の上昇がみられ、腎不全のために尿からの排泄が低下すると、持続的に高値を示します。
○基準値の範囲
検査方法により、施設によって多少ことなりますが、12~50U/Lが基準範囲です。
○要注意と危険な数値
腹痛、背部痛があり、500U/L以上では急性膵炎、慢性膵炎の悪化が考えられます。慢性膵炎が長期化すると、膵炎が荒廃しリパーゼが分泌されなくなり低値を示すようになります。
○ドクターズアドバイス
性膵炎時にはリパーゼに比べ、膵アミラーゼの方が早期に高値を示します。異常を示す期間はリパーゼの方が長いという特徴があります。また、以前は尿アミラーゼも測定されていましたが、血中膵アミラーゼやリパーゼのほうが有用性が高いため、現在ではあまり使用されなくなっています。