今回も前回と引き続き肝炎、肝硬変、肝がんについて紹介したいと思います(^◇^)
○慢性肝炎と肝硬変は肝がんになりやすい
肝がんは、肝臓そのものにがんができる原発性のもの、ほかの臓器にできたがんが転移したものとに大別されます。
原発性肝がんは、そのほとんどがC型肝炎ウイルスから起きた肝硬変の人に発症しています。
厚生労働省の調査によると、現在、日本には約200万人のC型肝炎ウイルス感染者がいます。そのうちの約72万人が慢性肝炎になり、7万人が肝硬変に、さらに3万人が肝がんになると推定されています。
同調査では、肝がんによる死亡者のうち、76%がC型肝炎ウイルスに、1607%がB型肝炎ウイルスに起因するのであると報告しています。
慢性肝炎や肝硬変と診断された場合は、定期的に検査を受けて、がんの早期発見に努めましょう。肝がんは早期発見が難しいといわれていましたが、検査法のまざましい進歩によって、直径1cmほどの小さながんも見学が可能になっています。
○脂肪肝も肝硬変に至るケースもある
脂肪肝の中には、非アルコール性脂肪性肝炎があり、肝硬変、肝がんになる可能性があります。
○急性・慢性肝炎の施術はこうする
ウイルス性急性肝炎の施術は、安静と食事療法を中心に進めます。薬物を使用することも珍しくありません。ただ、劇場肝炎に移行してしまったケースや黄疸が強いケースでは、血液透析を行います。一般に用いられる薬物は、胃腸や肝臓の機能を整えたり、栄養分としてブドウ糖の点滴やビタミンを補給したりするものがほとんどです。ウイルスを撲滅させることを目的とする薬剤ではありません。ただし、C型肝炎は急性期においてインターフェロンが有効です。
ですから、「薬を服用しているから、安静や食事療法はいい加減でもかまわない」という考え方は禁物です。
安静の必要性については、研究者の間で多少意見の相違もありますが、少なくとも急性期の安静は、回復のし方にかかわるにで、”必要”だと考えるべきでしょう。
急性期の食事療法は、肝臓への負担を軽減するため、「低蛋白・低脂肪・高ビタミン食」を基本にします。
たんぱく質の1日量は、体重1kgあたり1g程度に抑え、病状が人によって異なりますので、主治医から病状が人によって異なりますので、主治医から病状に合った生活指導や薬物施術を受け取ることが大切です。
今回は肝炎、肝硬変、肝がんについて紹介したいと思います(^◇^)
○はじめの自覚症状ははっきりしないことが多い
急性肝炎という名称の印象からか、症状が激しいもののように思われがちですが、発症当初の自覚症状は、風邪に似ており、発熱、食欲低下、吐き気、嘔吐などが主な症状です。
1週間ほどすると黄疸症状がでることがあります。この黄疸が、かぜか急性肝炎かの判断素材になります。
チェックポイントは「尿」で、黄疸が現われる数日前から、尿の色が濃褐色になります。「まるでビールのようだ」などと表現されることがありますが、泡も黄色みを帯びる点が違います。ふつうのかぜでは、泡まで黄色くなることはありません。
「かぜかな」と思わせる症状が出て、さらに尿の異変に気づいたら、安静を心がけるとともに医師の診断の診察を受けることが大切です。
ただ、症状の程度はまちまちです。ごく軽いまま経過する場合もありますが、きわめて重症な劇症肝炎では公費対象となり、入院による集中施術で命を取りとめなくてはまりません。
○急性肝炎は慢性化することがある
ウイルス性の肝炎が6ヵ月以上にわたって継続している場合は、慢性肝炎と診断されます。なかでも慢性化しやすいのはC型肝炎で、次がB型肝炎です。A型肝炎は急性肝炎のみで、慢性化はしません。
ウイルス以外では、アルコール、薬物、自己免疫、代謝異常などでも、慢性肝炎を引き起こしやすくなります。
慢性肝炎を放置すると、肝硬変に進んでしまいます。肝硬変は、肝細胞が破壊され、線維化して肝臓全体が縮んで硬くなるものです。それでも、肝臓としての機能をはたしているうちは自覚症状が現れません。しかも、肝細胞が破壊されているためにAST・ALTの検査値が慢性肝炎よりも低くなる点が落とし穴です。