今回は血清鉄・UIBCについて紹介したいと思います(^◇^)
○血清鉄・UIBCとは
血清中に含まれる鉄の量をいいます。血清中の鉄はトランスフェリンというたんぱく質に結合していますが、体内のトランスフェリンの3分の2は鉄結合していません。
UIBCは、末結合のトランスフェリンと結合できる鉄の量を指します。
○この検査でわかること
体内の鉄の利用状況や造血能力がわかります。両者を併せて診断します。
○基準値の範囲
Feの基準範囲は血清1dLあたり、男性が60~165μg、女性が40~145μgです。UIBCは男女共通で、150~280μg/dL
です。
○要注意と危険な数値
数値が高くても低くても異常が疑われます。Feの減少とUIBCの高値は鉄欠乏性貧血を示します。両方とも低下している場合は感染症が考えられます。
○精密検査が必要な場合
基準範囲を大きくはずれる場合、精密検査を。
○ドクターズアドバイス
Fe値の低下は、
①胃・腸の潰瘍やがん、子宮筋腫などにより体内から大量の血液が失われ、貧血状態になっている
②腸での鉄の吸収が悪い
③偏食によって食事からの鉄の補給が不足している
などの原因が考えられます。関連検査や精密検査で原因を確かめる必要があります。