今回は、口内炎・口角炎について紹介したいと思います。
<症状>
歯ぐき、下、唇など口腔粘膜の荒れや炎症をまとめて口内炎といいます。口の中の粘膜が白く濁ったり、赤く腫れたり、ブツブツがでたりと、炎症のようすもさまざまです。でき物や荒れがひどくなると激しく痛み、飲み物がしみたり、食事をするのも困難になってきます。
口角炎とは、これらのうち口角にできた炎症を指します。口内炎や口角炎は、胃腸の調子が悪いときにできやすいといわれています。
<施術のポイント>
炎症による痛みの緩和と、胃腸の機能を整えることに重点を置きます。
くちぎるの端の地倉、のどのれん泉、鼻の脇の巨りょう、あごの承しょう、大迎の指圧は、口内炎の施術に欠かせません。炎症による痛みに効く下関、食道の機能を整える天突の指圧も加え、しっかりおこないましょう。手の三里も炎症をしずめるのに有効で、ほかに合谷、曲池の指圧も痛みに効きます。
また、腹部の不溶から中かん、天枢にかけての指圧とマッサージは、胃腸の働きを整えます。背中の肝ゆから胃ゆ、腎ゆにかけてもどうようです。
<施術のすすめ方>
○承しょう
口内炎・口角炎の痛みとそれにともなう表情のゆがみをとる
<位置>
下唇の少し下、顎の中央あたり。
<施術>
人差し指を、顎の下のくぼみに押しあて、ゆっくりもむようにして指圧する。このツボへの刺激は、口内炎・口角炎による口の痛みと、それがひどい場合に引き起こされる口のゆがみなどに効果がある。
○地倉
痛みがひどいときは炎を描くようにゆっくりともみ押す
<位置>
唇の両端すぐ脇のところ
<施術>
人差し指か中指を押しあて、小さな円をかくように、ゆっくりもむ。胃が悪いときにできる口内炎・口角炎に、とくに効果がある。痛みがひどい場合、それをしずめるのにみ有効です。
○肝ゆ
胃腸の調子を整え口内炎の施術と予防に効果
<位置>
背中の上下真ん中ぐらい、背骨をはさんだ両側なあたり。
<施術>
施術者はうつ伏せに寝たお客の背中に両手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力をこめて押す。背中の緊張をやわらげて胃腸の働きを整え、口内炎の予防と施術に効果をもたらすようです。