今回は、胃下垂・胃アトニーについて紹介したいと思います(^-^)
<症状>
正常の状態よりも胃が下がっていて、骨盤あたりまできていることを胃下垂といいます。体質的なものまで健康な人にもみられますが、これが原因で食後に胃がもたれたり、便秘をおこしたりする場合もあります。
一方、胃アトニーは、胃下垂の症状に加え、胃の筋力の低下で、胃の働きが悪くなった状態をいいます。
<施術のポイント>
胃下垂も胃アトニーも、胃の状態が悪いために、その機能まで悪化してしまうという病気です。したがって、まずは胃の機能を高めることが大切です。背中の胃ゆ、脾ゆ、腹部の巨けつ、不容腕の曲池などを刺激すると、消化器系の機能が高められ、胃の運動が促進されて、胃液の分泌も活発になります。指圧ばかりではなく、お灸も効果的です。
<施術のすすめ方>
○胃ゆ
胃の腹き・胃液の分泌を促進し消化機能を活発にする
<位置>
背中の中央からやや下で、背骨をはさんだ両側のあたり
<施術>
施術者はうつぶせに寝たお客の背中に両手のひらをつき、親指で左右のツボを同時に、やや力をこめて押す。これによって胃腸の機能が高まり、胃液の分泌を促して消化機能が活発になる。すぐ上の脾ゆも同様に札するとよい。
○曲池
大腸をはじめ消化器系全般の調子を整え、鈍っている胃の働きを助ける
<位置>
ひじの曲がり目の親指側のくぼみ
<施術>
ひじをしっかりつかむようにしてツボの位置に親指を当てる。押すときは親指の関節を曲げて力をこめる。このツボは主に大腸の機能を高め、消化器系全般の調子を整えるので、胃の働きがにぶっているときにも効果を発揮するようです。
○不容
胃のもたれと痛み、胸やけにもよく効く胃の症状の特効ツボ
<位置>
8番目の肋骨の前側で、みぞおしの両側あたり
<施術>
施術者は、仰向けに寝たお客のツボの位置に両手の親指を当て、お客のわき腹をつかむようにして指圧する。胃の諸症状をやわらげる特効のツボ。とくに、胃のもたれやシクシクする痛み、胸やけなどによく効くそうです。