今回はピロリ菌検査について紹介したいと思います(*^_^*)
○ピロリ菌検査とは
ピロリ菌は胃粘膜に感染する細菌で、急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がんなどと関係することが分かっています。正式名称は、ヘリコバクタ・ピロリ菌です。
○この検査でわかること
検査には、内視鏡検査で胃粘膜を採取して細菌の存在を確かめる方法と、呼気、血液、尿、便などから調べる方法とがあります。
呼気・便からはからはこれまでにピロリ菌に感染したかが検査できます。
また、併せてペプシノゲン検査を行うと、慢性胃炎や委縮性胃炎の進行が判別できます。
陰性であれば、ピロリ菌に感染していません。陽性で胃・十二指腸潰瘍があれば、抗菌薬などによる除菌施術の対象になります。胃炎には健康保険が利用できません。
なお、抗菌薬などでピロリ菌の除菌施術をしても、尿・血液を検体とした場合は陽性状態が続くことがあります。この場合は、呼気ガス検査か便検査で消失したかどうかを判定する必要があります。
○ドクターズアドバイス
ペプシノゲン検査とは、慢性胃炎の補助診断である血液検査です。これは胃がんのリスク診断にも利用されています。ペプシノゲン検査ではⅠとⅡがあり、Ⅰ/Ⅱの比率が低いほど、ピロリ菌感染が疑われます。なお2015年時点では健康保険が適用されていません。
上部消化管X線バリウム検査とは
造影剤のバリウム液を口から飲んで、食道から胃、十二指腸までをX線モニターに消化管の形や内腔を映し出します。
この検査でわかること
胃や食道、十二指腸の表面にバリウム液が薄く付着することにより、X線写真で表面の凸凹の変化が白黒の濃淡となって映ります。これにより、食道、胃、十二指腸のポリープ、潰瘍やがんなどが発見できます。
異常はこんな形で現れる
正常な場合は全体が均一に白い映像として描かれます。粘膜面に凹凸があるとバリウムの「抜け」や「たまり」として現れ、潰瘍は「くぼみ」として現れます。がんは「くぼみ」や「盛り上がった画像」として映ります。
関連検査
ピロリ菌
精密検査が必要な場合
検査で上部消化管の潰瘍やがnなどが疑われた場合は、上部消化管内視鏡検査を行います。
ドクターからのアドバイス
検査当日は胃を空にしておく必要があり、原則的には前日の夜9時以降は飲食を避けます。検査終了後は、下剤を服用し、水分を多くとって、バリウムが腸に残らないようにします。
バリウムは、検査後1~2日以内に白いベンとなります。