今回は、カルシウムについて紹介したいと思います(●^o^●)
○カルシウムとは
体内でもっとも量の多いミネラルです。骨や歯の構成成分としてしられていますが、そのほかに細胞の浸透圧、神経活動、筋肉活動など、いろいろな機能にかかわっています。
○この検査でわかること
カルシウムは、副甲状腺ホルモンやビタミンDなどによって代謝の調節が行なわれています。
したがって、数値に異常があれば、副甲状腺異常やビタミンDにかかわる異常が考えられるほか、カルシウムの濃度維持と関係のある腎臓の異常などが想定されます。
○基準値の範囲
検査機関によって多少異なりますが、おおむね8.6~10.2mg/dLを基準範囲としています。
○要注意と危険な数値
カルシウム濃度は体内でコントロールされるようになっているので、基準範囲外のデータが出た場合は、なんらかの疾患が起きている可能性が高いと考えられます。
高カルシウム血症は、副甲状腺機能亢進症、骨の腫瘍などで起こることが多く、一方の低カルシウム血症は、副甲状腺機能低下症、腎不全などで起こります。
○ドクターズアドバイス
カルシウムと関係の深い電解質に、リンがあります。りんは、カルシウムとともに大半が骨や歯に含まれ、残りはカルシウム濃度調節や、酸・塩基平衡、リポたんぱくの構成成分としてエネルギー源の運搬などにかかわっています。リンの基準範囲は2.5~4.5mg/dLです。
今回はマグネシウムについて紹介したいと思います(^v^)
○マグネシウムとは
体内では4番目い多い電解質の陽イオンです。体内では50%強が骨に含まれ、残りは軟部組織や細胞外液などに存在して、酵素の活性化や代謝過程と重要なかかわりをもっています。
○この検査でわかること
マグネシウム濃度調節に大きくかかわる腎臓の機能の異常、マグネシウムが分泌調整にかかわっている副甲状腺や甲状腺の機能異常などを知る手がかりになります。
○基準値の範囲
検査機関によって異なりますが、おおむね1.8~2.6mEq/Lを基準範囲としています。
○要注意と危険な数値
マグネシウム濃度は体内でコントロールされているので、基準範囲をはずれた場合は注意が必要です。
高マグネシウム血症は、腎不全、甲状腺機能低下症、薬剤の副作用などが原因で起こります。
低マグネシウム血症は、糖尿病、吸収不良症候群、多量飲酒、薬剤の副作用などで起こります。
大幅に低下すると脱力感やしびれ、さらに筋肉の震え、不整脈などがでてきます。
○ドクターズアドバイス
マグネシウム値は、嘔吐や下痢が続いたり、極端な食事制限や多尿などの状況下で減少します。
また、アルコール多飲すると、尿中へのマグネシウム排泄の増加と尿量増加の相乗効果によって、やはり減少します。
今回はクロールについて紹介したいと思います(@_@;)
○クロールとは
一般には「塩素」という呼び方でしられている電解質で、その多くは細胞外液に含まれています。
クロールは陰イオンで、陽イオンのナトリウムとともに細胞外液の浸透圧を調整、維持しています。
また、胃液の成分としても欠かせません。
○この検査でわかること
クロールは、体内の酸とアルカリの平衡にかかわっているため、異常値の場合は体液の浸透圧にかかわる異常のほか、酸・塩基平衡の失調なども疑われます。
これらの異常や失調には原因がありますから、それを探る糸口になる検査といえます。
○基準値の範囲
検査機関によって多少違いますが、おおむね98~109mEq/Lを基準範囲とします。
○要注意と危険な数値
基準範囲を超えた場合は、すみやかな原因究明と適切な施術が必要です。
高クローク血症は、脱水や呼吸不全などで、低クロール血症は、腎不全や嘔吐などで起こります。
○ドクターズアドバイス
クロール値が異常を示した場合、脱水・下痢・腎不全・浮腫の病気が疑われます。クロール値は、クロールそのものの異常で変動するものではなく、ほかの電解質の変動にともなって上下するものなかで、ナトリウムなど、ほかの電解質の状態を見極めて判断する必要があります。
今回は抗原と抗体の働きを紹介したいと思います(^◇^)
私たちの体は、ウイルスなどの微生物や動・植物成分など、さまざまな外敵にさらされていますが、その外敵から身を守るシステムを備えています。
○抗原・抗体とは
インフルエンザにかかると、一定期間をすぎると発熱などの症状は収まり、同じタイプのインフルエンザにはかかりにくなります。
これは、体内に”侵入者”である「抗原」に抵抗する物質「抗体」できるためです。
抗体には、抗原を中和したり、あるいは無害化する作用があり、そのような働きを「免疫」といいます。血液検査で「抗体」があれば、その病気にかかりにくいといえます。
○抗体の正体とでき方は
抗体の正体は、血清中のγ‐グロブリンというたんぱく質の一種で、免疫グロブリンとも呼ばれています。免疫グロブリンは、さらにM・A・G・D・Eに分けられ、抗体は病状別にその種類のどれかに属します。たとえば、ウイルスに感染した場合、まずIgM抗体が短期間だけ存在し、続いて大量に存在するIgG抗体へと引き継ぎます。
そのIgG抗体が再感染の予防にかかわっているのです。このように、抗体は侵入してきた抗原のタイプに応じて生まれてきます。
○ウイルス抗体価を調べて感染を診断する
抗体産生のしくみを逆にたごり、血清中のγ‐グロブリンというたんぱく質の一種で、粘液グロブリンは、さらにM・A・G・D・Eに分けられ、抗体は病状別にその5種類のどれかに属します。たとえば、ウイルスに感染した場合、まずIgM抗体が短期間だけ存在し、続いて大量に存在するIgG抗体へと引き継ぎます。そのIgG抗体が再感染の予防にかかわっているのです。このように、抗体は侵入してきた抗原のタイプに応じて生まれてきます。
○ウイルス抗体価を調べて感染を診断する
抗体産生のしくみを逆にたどり、血清に生じている抗体のタイプや量を調べれば、いつごろ、どのようなウイルスに感染したのかがわかります。
血清中の抗体の量と濃度のことを「ウイルス抗体価」といいます。ウイルス抗体価の結果は数値で表記され、その値によって、陰性、疑陽性、陽性の判定がなされます。
今回はCRPについて紹介したいと思います(^u^)
○CRPについて
C反応性蛋白の略称です。
感染症や悪性腫瘍、膠原病などによって組織に炎症や破壊が生じると、血液中に増加してくるたんぱく質の一種です。このような物質を「急性相反応物質」といいます。
炎症では、循環障害、浸出、変性、過形成などで生じる病変群が現われ、発熱、痛みなどの症状が起こります。
○この検査でわかること
血液中の値を調べれば、体内で炎症や組織破壊がおきているかどうか、おきていればどの程度か、を知ることができます。
○基準値の範囲
定性法では、正常は陰性、異常は陽性という形で示されます。陽性の場合は重症度に応じて+1~+6の6段階に分けられます。
定量法では、検査機関によって異なりますが、おおむね0.3mg/dLを基準範囲の上限値としています。
○要注意と危険な数値
病変によって炎症や組織破壊の状況が異なるので、一慨にはいえませんが、一般的には数値が高いほど重症と考えます。
○ドクターズアドバイス
関連検査の赤沈は、異常値になるには2~3日かかります。一方、CRPは、異常が生じてから数時間後には血清中にでてきて検査でとらえることができるうえ、疾患が治れば消えてしまうので、病気の初期段階での診断には、このCRP検査が重要な指標になります。
今回はASOについて紹介したいと思います(^◇^)
○ASOとは
抗スレプトリジン‐Oの略称です。ストプトリジンは溶血性連鎖球菌が出す毒素で、赤血球を破壊し、さまざまな病気をもたらします。ASOはその抗体です
○この検査でわかること
急性扁桃炎、猩紅熱、リウマチ熱などを引き起こすA群β溶血連菌の感染の有無がわかります。異常値の場合は、2週間異常間隔をおいて再検査し、数値が明らかに上昇していれば、最近感染したことが判明します。
○基準値の範囲
成人は、160U/Lが基準範囲上限値です。
○要注意と危険な数値
健常者でもある程度の抗体価を示し、それも個人差があるので、正常か異常か判断するためには、2週間異常経過してから再検査をします。その結果、4倍以上の差が認められた場合は感染していると判定されます。数値の高さと病気の重症度とは連動しませんが、変化の推移により、感染した時期を推定します。
○精密検査が必要な場合
糸球体腎炎、リウマチ熱などが疑われるときは、精密検査が必要です。
○ドクターズアドバイス
溶連菌の感染によって起こった病気が長引くと、リウマチ熱は心臓便膜症を合併しやすいので、注意が必要です。
これは、高原抗体反応の乱れによって、免疫機構が誤って健康な心臓の細胞を攻撃してしまうために生じるものです。
今回はQFT検査について紹介したいと思います(^v^)
○QFT検査とは
これまでの結核の診断では、ツベルクリン注射で赤くはれる程度によって結核感染の判定をしてきました。ツベルクリン反応では、結核のワクチンであるBCG摂取の影響を除外できず、偽陽性が存在しましたが、新しく確立されたQFTではBCGの影響はありません。
○この検査でわかること
QFT検査で、感染してから感染してから感染が判定可能となるまでの期間は、おおむね8週間といわれています。家族のように濃厚な接触がある場合は、4週間でも陽性となることがあります。すでに感染の区別が困難な場合があり、、また、尿幼児(6歳未満)では反応性が低い場合があります。しかし、血液で数日で検査が可能なところから、結核お客と接触があった場合の検診に使用されています。
○検査結果の判定方法は?
結核菌に感染してからQFT検査値が異常となるには、少なくとも8~10週間かかるといわれています。このことから、結核のお客さんと接触があった場合にこの検査を受けるには、最後に接触した日から2カ月以上待つ必要があります。また、過去と最近の感染症の区別ができません。
○ドクターズアドバイス
ツベルクリン反応は、ツベルクリンを多くは前腕に注射して、48時間後に注射をした部分が赤く腫れるので、その直径を測定します。直径が10mm以上の場合に、陽性と判定されます。
今回はSTDについて紹介したいと思います(^◇^)
○STDとは
「性行為感染症」の略称です。性行為やその類以行為によって感染する病気全体を指します。病原となる微生物の種類は多岐にわたるため、疾患の種類も数多くあります。
また、一つのSTDに感染すると、同時に別のSTDに感染するというケースも多くなりました。
近年、パートナーを特定しないフリーセックスの風潮が高まり、その影響でSTDは増加傾向にあり、病状も多様化しています。
○検査でわかること
STDには多くの種類があるので、ここでは梅毒の感染を調べる検査について触れておきます。
STDの代表的な疾患の一つである梅毒の病原菌は、トレポネーマ・パリダムという細菌です。
この細菌に感染すると血清中に抗体ができるため、その抗体をキャッチすることで感染の有無を調べるのが、TPHAと呼ばれる方法です。
感染すると、リン脂質の一種のカルジオリピンが組織からでてくるので、それが抗原となって生じる抗体をキャッチするSTSという方法もあります。STSにはガラス板法、ラテックス擬集法、RPR法などがあります。
TPHAとSTSにはそれぞれ一長一短があります。そのために、通常は両方の検査を同時に実施して、検査結果を確認します。
これらの検査法には、定性法と定量法があります。通常は、初めに定性法で行ない、結果が陽性と出た場合に定量法を実施します。
○検査結果の判定
TPHA、STSともに陰性であれば、梅毒に感染していないことがわかります。ただし、感染直後はどちらの検査にも反応しないこがあります。
それは、感染してから陽性反応がでるまでに、TPHAでは4~6週間、STSでは2~4週間かかるからです。不安がある場合は、1カ月ほどしてから再検査を行ない、確認します。
ただし、STSでは梅毒以外の原因で陽性になることもあります。主にウイルス感染、慢性肝疾患、膠原病などによるもので、この場合は「生物学的偽陽性」といいます。
TPHAの場合は、一度陽性になると梅毒が治癒してもそのまま陽性を示し続けますが、STSのほうは施術がおわれば陰性に戻ります。したがって、施術効果の判断はSTSで行ないます。
○HIVウイルスによる後天正免疫不全症候群は、日本でも増加しています。
HIVに対する抗体は、通常1~3カ月かかってできてきますから、検査はその期間を見てから行ないます。1回目の検査で陽性と判定された場合は、確認検査を受けることが必要です。
今回は微生物・寄生虫検査について紹介したいと思います(●^o^●)
病原微生物によって起こされる病気を、「感染症」といいます。ここでは、寄生虫についても触れておきます。
○病原微生物とは
私たちの体に付着、あるいは侵入して病気を引き起こす微生物の総称です。
肺炎や膀胱炎などの原因になる「細菌」、水虫や肺炎などの原因になる「真菌」、トキソプラズマ症やトリコモナス膣炎などの原因になる「原虫」、ヘルペス、上気道炎、肺炎、B型肝炎などの原因になる「ウイルス」の4種類に分けられています。
○微生物検査の方法
感染症が疑われる場合は、その原因菌を検出、特定し、施術や防疫に役立てるためにいくつかの検査が行なわれます。
原因微生物の検出、特定にあたっては、菌の培養を行ない、顕微鏡での確認、生化学的・免疫学的検査などが必要に応じて行なわれます。検体は、想定される微生物により、血液、尿、便、かくたんなど多岐にわたります。
原因微生物が特定された場合は、施術に用いる予定の薬剤が、実際にその菌に対して効果を発揮するかどうかを確認する検査が行なわれることがあります。
○寄生虫検査の方法
寄生虫には、回虫、ぎょう虫、条虫、こう虫、吸虫などの種類があります。寄生虫の大半は、卵や幼虫が食物とともに体内に入り、城虫になって腸などで活動を始めます。
寄生虫検査の代表は、検便で、便中の寄生虫の卵や幼虫を探します。
ぎょう虫の場合は肛門付近で産卵するので、肛門に粘着テープを貼って探取する方法をとります。補助的に血液検査を行なうこともあります。
○陽性か陰性かで判定する
微生物検査も、寄生虫検査も、基本的には陽性か陰性か、つまり検体に存在が確認できたかで判定されます。
陽性と出た場合には、その量の測定や、さらに詳しい検査が実施され、ケースに応じた施術が開始されることになります。
今回は尿・便について紹介したいと思います(●^o^●)
○尿・便を調べる理由は
私たちの排泄物である尿と便には、不溶になった廃棄物のほかに、体に異常がある場合は、その原因を探るうえで重要な”証拠”も混じっていることがあります。
○この検査でわかること
感染症にかかわる尿検査では、最近の有無が調べられます。尿は本来無菌の状態ですから、そこに菌が混じっていれば、感染症の原因特定の重要な手掛かりになります。
便では、寄生虫の存在の有無が調べられるほか、微生物の存在も種類によっては調べることができます。
○検査結果の判定の方法は?
尿検査では、存在量で判定します。男性では中間尿で、女性ではカテーテル尿で調べ、それぞれ10個/
mL以上が陽性の基準範囲です。
○ドクターズアドバイス
尿検査で検体としてつかう尿は、中間尿、つまり出始めの尿ではなく排尿中の尿をつかうのが基本です。これは採尿時に外尿道口付近にある菌が混ざってしまわないようにするためです。女性の場合はさらに注意すべきで、カテーテルを用いて採尿するのが理想です。