今回はERCP・MRCP検査を紹介したいと思います(^◇^)
○ERCP・MRCP検査とは
ERCPは、「内視鏡的逆行性胆管膵管造影」の省略です。
口から内視鏡を挿入し、十二指腸のファーター乳頭から胆汁の流れと逆行する形で造影剤を注入し、X線画像を得ます。
また、総胆管結石をカテーテルを用いて取り出す施術もできます。
MPCPは、内視鏡や造影剤を用いずに、MRIを利用して胆管や膵管の画像を得るものです。
MRI装置の進歩によって、従来はあまり得意ではなかった胆管や膵管の画像を得るものです。
MRI装置の進歩によって、従来はあんまり得意ではなかった胆管や膵管の映出能力が上向し、ERCPに近い映像が得られるようになりました。
ERCPに比べて、お客の負担がきわめて小さいという利点があります。
○この検査でわかること
肝臓、胆道、膵臓の悪性腫瘍の診断ができるほか、総胆管結石など黄疸の原因となる疾患や慢性膵炎の診断などにも利用されます。
○異常はこんな形で現れる
画像上に胆管、膵管の狭窄や中断といった異常があれば、その部分にがん、または閉塞性の疾患が生じていることがわかります。
○ドクターズアドバイス
ERCP検査は、通常は入院して行ないます。当日の朝から絶食します。検査時間は30分前後で、終了後は2~3時間、安静にします。検査による合併症として急性膵炎があるため、それが生じていないかを確認するまで、さらに絶食が必要です。
今回はDIC検査について紹介したいと思います(^-^)
○DIC検査とは
胆道のX線造影検査の一つで、造影剤を点滴で40分ほどかけて静脈に注入するという手法によるものです。
DICは「静脈性胆道造影」の略称です。
造影剤は静脈血とともに肝臓に取り込まれ、胆汁とともの胆管に排出されますから、それをとらえて撮影します。
造影剤の注入法として、造影剤を飲む方法もあります。「経口胆道造影」と呼んでいます。腸で吸収された造影剤が胆道に排出されるのを待って、X線撮影を行います。
DICは胆管の造影に適している一方、経口法は、造影剤が胆のうに濃縮されやすいため、胆のう検査に適しています。
○この検査でわかること
胆道や胆のうの悪性腫瘍、総胆管結石、胆石、胆のうポリープなどのほか、膵がんの診断に役立ちます。
○異常はこんな形で現われます。
病変部は造影剤の陰影が欠損します。また、疾患ごとに特徴のある形状が得られます。
○ドクターズアドバイス
DIC検査をする場合は、前日は夜8時までに夕食をすませ、当日は朝から絶食します。
検査中に服用や点滴で造影剤などの投与が行われます。
検査時間はだいたい1時間で、その間にさまざまな体位での撮影が行われます。
今回は、上腹部CT・MRI検査について紹介したいと思います(^-^)
○CT・MRI検査とは
CTは「コンピュター断層撮影」の省略、MRIは「磁気共鳴断層撮影」の省略です。どちらも寝ているだけの検査方法です。CTはX線を利用しますが、健康への悪影響については、繰り返し受けなければ問題ありません。ただし、妊娠している人は医師と相談してください。
○この検査でわかること
CTでは体の横断面の画像が得られ、MRIではどのような方向からの断面画像でも得ることができます。
CTとMRIにはそれぞれ得意、不得意が多少ありますが、基本的には管状臓器以外なら、形態的な異常を映し出すことができます。肝臓およびその周辺に限定しても、肝がん、胆道がん、膵がん、胆石、肝硬変、脂肪肝、腹水など、多くの病気が発見できます。
○ドクターズアドバイス
腫瘍らしき病変がある場合は、通常のCT・MRI検査では診断しきれないことがあります。そのようなときは、造影剤がどのように集まるか、その集中の度合いを見て判定することがあります。肝がん、肝血管腫の診断にはよく用いられる方法です。
今回は上腹部超音波検査について紹介したいと思います(^-^)
○超音波検査とは
体を傷つけることなく内部のようすがわかるため、お客の負担もほとんどありません。
○この検査でわかること
腫瘍や胆石などの形態的な異常をとらえることができます。
上腹部超音波検査は、肝臓のほか、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓などの臓器、腹部のリンパ節検査に向いています。
胃腸などの管状の臓器については、超音波の反響が拡散、重複するため、不得意です。
○異常はこんな形で現れる
腫瘍は薄い白い形で、胆石はそれよりはっきりした白い形で、胆石はそれよりはっきりした白い形の像として見られます。
胆石の場合は、その像の後方に黒い影が伸びます。
最近では画像化技術が進歩し、たとえば2mm程度の胆石でも発見が可能です。なお、ポリープも白く見えますが、音響陰影はみられません。
○ドクターズアドバイス
上腹部超音波検査を受ける場合、前日の夜9時以降の飲食は水やお茶を除いて禁止となります。
腸にガスがたまっていると画像が映りにくくなります。
また、太っている人では、皮下脂肪がじゃまをして、臓器が見えにくくなります。
今回はHCV抗体を紹介したいと思います(^-^)
○HCV抗体とは
HCVは、「C型肝炎ウイルス」の省略です。これに感染すると、体内に生産される抗体がHCV抗体です。
ただし、この抗体があるからといって、C型肝炎に対する免疫ができてるとはいえません。
○この検査でわかること
C型肝炎ウイルスの感染の有無がわかります。
○検査結果の判定
陰性なら、C型肝炎の感染症は否定されます。ただし、HCV抗体は感染から1カ月ほど経過しないと陽性反応が出ませんから、感染直後に検査した場合は、陰性となることがあります。
HCV抗体が陽性の場合は、これまでにC型肝炎ウイルスに感染したことを意味します。
現在、体内にウイルスが存在するかどうかは、HCV-RNA検査を行って確認します。
HCV抗体が陽性で、AST・ALTが高値の場合は、C型肝炎である可能性が高いと考えられます。
ウイルスには6つのタイプがあります。そのタイプによってインターフェロモン施術の反応も変わってきますので、C型肝炎と分かった場合は、そのタイプ検索を行います。
○関連検査
AST・ALTなどの各種肝機能検査、上腹部超音波検査、血小板
○精密検査が必要な場合
C型肝炎が発症すると、その半数前後が慢性肝炎に移行し、やがて肝硬変から肝がんに至ります。その傾向があれば、精密検査を行います。
今回はHBs抗原について紹介したいと思います(^◇^)
○HBs抗原とは
B型肝炎ウイルスは、芯になる粒子の外側を殻が覆うような形をしています。
その殻のようなものえおHBsと呼び、体内では抗体をつくらせる原因物質ですので、HBs抗原と呼んでいます。
それに対して、ウイルスを排除しようと産み出されるものをHBs抗体といいます。
○この検査でわかること
HBs抗原が陽性であれば、B型肝炎ウイルスに感染しています。また、HBsを抗原として産生されるHBs抗体を調べる方法もあります。こちらは感染を防ぐ働きをするものなので、陽性なら、今後も感染が起こらないことをとします。
ただし、B型肝炎ウイルス予防接種でつくられた抗体は、10年ほどで消化します。
○ドクターズアドバイス
主としてHBs抗原・抗体について触れましたが、B型肝炎の検査には、そのほかHBs抗原、HBs抗体など、いくつかの種類があります。その種類と判定法があります。必要に応じていくつかを併せて実施することで、診断の精度を高めます。
今回は、HA抗体を紹介したいと思います(^-^)
○A型肝炎とは
A型肝炎ウイルスに感染したときにできる抗体です。
A型肝炎ウイルスに感染すると、まずIgM型HA抗体が現れます。
○この検査でわかること
A型肝炎ウイルスの感染の有無がわかります。IgM型が陽性の場合はその時点で感染していることが、IgG型が陽性の場合は過去に感染したことが、それぞれ判明します。
○検査結果の判定
この検査は、陰性か陽性かで判定します。
つまり、A型肝炎ウイルスに感染していなければ陰性、現在あるいは過去に感染の事実があれば陽性となります。
○ドクターズアドバイス
発展途上国へ行く場合は、A型肝炎ウイルスに感染するおそれがありますから、生ものや生水、氷などを口にしないように気をつけましょう。長期滞在の予定がある人は、HAワクチンを受けておきましょう。なお、A型肝炎ウイルスの潜伏期間は2~6週間です。
今回は、総蛋白・アルブミンを紹介したいと思います(^-^)
○総蛋白・アルブミンとは
血液中の蛋白は100種類以上もありますが、大半はアルブミンとグロブリンの2つのグループに属しています。総蛋白はその全体の濃度を意味します。また、A/Gはアルブミンとグロブリンの量の比率です。
○この検査でわかること
免疫グロブリン以外の血漿蛋白は肝臓でつくられるため、TP、A/Gの異常は肝機能の異常をある程度反映しますが、詳しいことはわからず、蛋白分画や関連検査を行うことによって実態に迫ります。
○要注意と危険な数値
アルブミンの境界域とは、高齢者の栄養状態を見る重要な指標です。
TPが高いと、良性M蛋白血症、多発性骨髄腫、こう源病、脱水などが考えられます。
○ドクターズアドバイス
蛋白分画は5分画あり、次のような疾患が考えられます。
①アルブミンが少ない場合は肝硬変、ネフローゼ症候群、
②α1グロブリンの増加は急性炎症
③α2グロブリンの増加はネフローゼ症候群
④γグロブリンの増加は肝硬変、慢性炎症、こう原病
今回はTTT・ZTTを紹介したいと思います(^-^)
○TTT・ZTTとは
TTTは「チモール混濁試験」、ZTTは「硫酸亜鉛混濁試験」の省略です。ともに、摂取した血清中に試薬を入れ、その濁り方から、たんぱく成分の割合を調べる検査です。
○この検査でわかること
TTTは、血清中にグロブリンが増加すると混濁度が高まり、アルブミンが増加すると混濁度が下がります。
また、ZTTは、血清中のγ-グロブリンが増加すると混濁度が高まります。
この変化のし方から、肝臓に起きている異常を探ります。
○基準値の範囲
混濁度は自動計測器で確認します。TTTの基準範囲の上限値は4マクラガン単位、ZTTの基準範囲の上限値は12クンケル単位です。
○要注意と危険な数値
数値の高さは、想定される疾患の違いを示すもので、危険度を示すものではありません。
○ドクターズアドバイス
TTTやZTTは、血清こう質反応検査とよばれるものの一種で、個々の血清成分やたんぱく分画を細かく測定することができなかった時代に開発された、古典的な検査方法です。正確さに欠けるため、現在もこれからが多用されている国は、先進国では日本以外にありません。
今回は、総・直接ビリルビンについて紹介したいと思います(^-^)
○総・直接ビリルビンとは
ビリルビンは胆汁色素の成分です。これは、肝臓で処理される前の間接ビリルビンと、処理された後の直接ビリルビンの2つに分類されており、両者を合わせて総ビリルビンと呼んでいます。
TBは「総ビリルビン」のDBは「直接ビリルビン」の省略です。
○この検査でわかること
肝機能に異常が生じると、血液中の数値が上昇します。TB値が上昇している場合は、それが主として直接・間接のどちらのビリルビンの上昇に由来するかをDB値を調べることによって確認し、診断の手掛かりとします。
直接ビリルビンの増加は肝細胞障害、肝内胆汁うっ帯、胆道閉塞の存在が考えられます。
○基準値の範囲
TB値は0.2~1.3mg/dL,DB値は0.0~0.3mg/dLが基準範囲です。検査施設によって多少異なります。
○ドクターズアドバイス
本来は十二指腸に流れていくはずの胆汁が肝臓の障害によって停滞し、その成分であるビリルビンが肝臓内で血液に逆戻りしてしまうと、総ビリルビンは上昇します。とくに、3.0mg/dL以上になると皮膚が黄色くなる「黄疸」が生じます。
大便の色はこのビリルビンのよって着色されます。