今回はコリエンスステラーゼ(ChE)を紹介したいと思います(*^_^*)
○コリンエステラーゼとは
肝臓で合成されるたんぱく質で、コリンエステルがコリンと有機リンに分解されるときに触媒の薬をはたしている酵素です。
○この検査でわかること
コリンエステラーゼは、肝臓で合成されて血液中に分泌されるたんぱく質なので、血液中のコリエステラーゼ値は、肝臓のたんぱく質合成能力、脂質代謝の亢進、栄養の状態を知る手掛かりになります。
○基準値の範囲
検査施設によって異なりますが、東京慈恵会医科大学付属病院が採用する方法では、200~450U/Lを基準範囲としています。
○要注意と危険な数値
基準範囲からはずれた場合は、高値・低値ともに肝機能の異常にかかわる疾患の存在を推測する根拠になります。
高値の場合は、脂肪肝がもっとも疑われます。一方、肝硬変など肝細胞の障害が重いほど、数値は低くなります。
コリンエステラーゼ値は個人差が大きいので、境界域という考え方を導入することはできません。
○ドクターズアドバイス
コリンエステラーゼ値は、基準範囲より低い場合にも異常が生じていることを表します。農薬などによる有機リン系薬物中毒や、毒ガスとして名を知られたサリンによる中毒でも、数値が異常に低くなります。
今回はアルカリフォスファターゼ(ALP)を紹介したいと思います(^-^)
○アルカリフォスファターゼとは
肝臓をはじめ、さまざまな臓器・組織に存在し、リン酸化合物の分解に関与しています。
○この検査でわかること
血液中の数値が異常に高い場合は、主として肝胆道系のほかに、骨疾患、甲状腺疾患の病気が考えられます。
アルカリフォスファターゼ(ALP)には、いくつものタイプがあり、どのアイソザイムが多くなっているかを調べると、疾患部位の推定に役立ちます。
○基準値の範囲
検査施設によって異なりますが、東京慈恵会医科大学付属病院が採用する方法では、96~300U/Lを基準範囲としています。
○要注意と危険な数値
基準範囲の上限の1.5倍未満までが要注意です。それを超えていれば危険領域と判断します。
要注意の範囲でも、数値上昇の理由を探ることは必要です。血液型がB型、O型の人、また小児や、妊娠、閉鎖後は、やや上昇します。
今回は血糖について紹介したいと思います(^◇^)
○血糖とは
「糖」はブドウ糖のことで、エネルギー源として血液によって全身に運ばれています。その血液中の濃度を血糖値といいます。
○この検査でわかること
測定された数値により、ブドウ糖が適切にエネルギー源として利用されているかどうかがわかります。この値が高い場合は、糖尿病をはじめとする内分泌疾患や代謝性疾患、膵臓にかかわる疾患などが疑われます。
○基準値の範囲
血糖の基準範囲は65~99mg/dLです。食後はだれでも血糖値が上昇しますが、正常な場合は160mg/dLを超えることはありません。
○要注意と危険な数値
空腹時血糖が100~125mg/dLは、糖尿病予備軍に相当する耐糖能異常です。
126mg/dL以上の場合は、糖尿病が疑われます。同時に行ったHbA1cが6.5%以上なら糖尿病と診断されます。
また、基準範囲より低い場合は、インスリン施術者において注射量が多すぎたり、膵臓β細胞腫などが疑われます。
○ドクターズアドバイス
糖尿病お客の平均死亡時年齢は男性68.0歳、女性71.6歳で、一般者の平均寿命に比べて、それぞれ9.6歳、13.0歳短命です。
2008年度から開始された特定健診では、予防の観点から、空腹時血糖値の基準範囲の上限は99mg/dLと低めに設定されています。
今回はLAPについて紹介したいと思います(^-^)
○LAPとは
「ロイシンアミンペプチダーゼ」の略称で、ロイシンです。肝臓や胆のう、膵臓、腎臓、そのほかの臓器・組織に存在します。
○この検査でわかること
肝胆道系組織に障害があると血液中の数値が上昇しますから、それを調べれば、疾患の有無が分かります。
そのほかの組織に異常が起きても、その数値はほとんど上昇しません。また、施術中の経過観察などにも利用されています。
LAPには3つのタイプがあり、それを細かく調べれば、異常の内容推定に役立ちます。
○基準値の範囲
検査施設によって異なりますが、東京慈恵会医科大学付属病院が採用する方法では、35~80U/Lを基準範囲としています。
○ドクターズアドバイス
体の臓器はふつう、動脈によって栄養が運ばれますが、唯一、肝臓は門脈と呼ばれる静脈により栄養を受けています。門脈は主に消化管からの血液が集まってくる血管です。ですから食後少しの間は安静にし、肝臓の血液の流れをよくすることが大切です。
今回はLDHを紹介したいと思います(^-^)
○LDHとは
「乳酸脱水素酵素」のことで、全身の組織に存在し、ブドウ糖のエネルギー転換にかかわっています。
○この検査でわかること
各種臓器の疾患や細胞組織の障害があると、血液中の数値が上昇します。
LDHには5つのタイプがあり、それぞれ異なった臓器・組織に偏在しているので、LDHアイザイム測定によってどこに障害が発生しているかの推定も可能です。
○基準値の範囲
検査施設によって異なりますが、東京慈恵会医科大学付属病院が採用する方法では、130~235U/Lを基準範囲としています。
○要注意と危険な数値
基準範囲の上限超から上限の1.5倍未満までが要注意、それを超えていれば、危険領域に入っていると、おおよその判断をします。なお激しい運動をした後の数日間は、一時的に上昇します。
○関連検査・精密検査
LDHアイソザイムの測定、および当初の診察結果などにより、障害が発生している臓器を推定し、それに緒応じて確定診断のための各種検査が行われます。
今回はγ-GTPについて紹介をしたいと思います(^v^)
○γ-GTPとは
「γ-グルタミルトランスぺプチーゼ」の省略で、たんぱく質分解酵素の一種です。腎臓にもっとも多く分布するほか、膵臓、肝臓にも多く、そのほかの腎臓や血清中の数値が上昇します。
γ-GTPがもっとも多く存在しているのは腎臓ですが、腎機能に障害が起きても、ほとんど上昇しません。
○この検査でわかること
肝臓や胆道に障害があると、血清中の数値が上昇するほか、飲酒で肝臓の細胞に障害が起きても、ほとんど上昇しません。
○基準値の範囲
基準範囲の上限値は、男女とも50U/Lです。女性ホルモンの影響により、一般的に男性に比べて女性は数値の低い人が多いようです。また、飲酒によってγ-GTPが上昇しない場合でも、MCV値の上昇が見られることがあります。
飲酒しない人の場合は、肥満や脂肪肝によって上昇します。
○要注意と危険な数値
男性で100U/L以上、女性で50U/L以上あると危険域にあるといえます。
今回は、AST(GOT)・ALT(GPT)について紹介したいと思います(●^o^●)
○AST・ALTとは
従来はGOT・GPTと呼んでいた検査名を、最近はそれぞれ、AST.ALTと呼び替えるようになりました。
ASTはアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの略称です。
○この検査でわかること
AST・ALTともに、臓器や組織に障害が発生すると血液中に増加してきます。
ASTは肝臓、心臓、筋肉の障害に反応を顕著に現わすため、2つを同時に調べて比較検討すれば、障害が起きた臓器の診断に役立ちます。
○基準値の範囲
ASTは30U/L、ALTも30U/Lが基準範囲の上限値です。ただし、飲酒、運動、薬物などの影響で数値が上がることがあります。
○要注意と危険な数値
数値が高いほど、肝機能障害の重要度を示します。
ALTは70U/L以上、ALTは100U/L以上になると、精密検査が必要です。
○ドクターズアドバイス
ASTとALTの大小で、ある程度の病気の推測が可能です。いずれも高値で、かつAST<ALTの場合は慢性肝炎、ALT>ALTで、かつAST・/ALTの場合は慢性肝炎、AST/ALT比2.0以上の場合は、肝硬変が考えられます。つまり、慢性肝炎から徐々にAST>ALTになる場合は進行を意味し、注意が必要です。
今回は、肝臓はこんな働きをしているを紹介したいと思います(^-^)
○肝臓は体の化学コンビナート
体幹部右側から中央に存在する肝臓は、その大きさに見合うだけの重要な働きをしています。その主なものをあげると、次のようになります。
①エネルギー源となる栄養素をグリコーゲンに変えて貯蔵する。
②貯蔵しているグリコーゲンをブドウ糖につくり変えてエネルギーを供給する。
③コレステロールを合成する。
④各種のビタミンを貯える。
⑤血漿タンパク質を合成する。
⑥有害なビリルビンや過剰なコレステロールを排泄する。
⑦アンモニアなどの有害物質を無毒化する。
⑧脂肪の消化吸収を助ける胆汁をつくる。
⑨血液を貯蔵し、必要に応じて供給する。
⑩血液凝固にかかわる物質をつくる。
消化管などからくる血液は、門脈と呼ばれる静脈血管を通って肝臓にはいります。
⑧で示した胆汁は、胆道を通って十二指腸へ注ぎます。
一般的に、各臓器の組織は一度切除されると再生できませんが、肝臓の組織は、健康な状態なら再生できる雄一の存在です。
○胆のうは胆汁を濃縮する器官
胆のうは、肝臓の下側に位置する器官です。肝臓でつくられた胆汁は、胆のうで一時的に貯えられて、ここで濃縮され、胆道を通って十二指腸へ分泌されます。
胆汁は、胆汁酸とコレステロール、胆汁色素などを含む液体です。大便の色はこの色素によるものです。
胆汁酸は、腸内の脂質を乳化して消化、吸収できる形にする、重要な消化液です。
今回は大腸ポリープについて紹介したいと思います(^-^)
○直径2㎝以上のポリープはがん化している可能性大
大腸の粘膜面病変を総称して、大腸ポリープといいます。ポリープには、がんに変化しやすいものがあります。きのこ状のものでも直径2cm以上のポリープは、多くががん化しています。また、ポリープが100個以上も存在する状態をポリポーシスといい、これもタイプによってはがん化が心配されます。
○便潜血の定期的な検査でこまめにポリープチェックを
初期の小さなポリープでは、ほとんど症状はありません。直径10mmを超えると、3割以上の確率で便に潜血反応がでていないか、年に1回は便潜血の検査を受けるようにしたいものです。
○小さなポリープの扱いは医療機関によって異なる
腫瘍性ポリープが発見された場合は、6mm以上であれば施術が行われます。
内視鏡にループ状のワイヤーが出るカテーテルを挿入し、ポリープにワイヤーをかけて高周波電流を流します。それによってポリープを焼き切る施術法で「ポリペクトミー」と呼ばれています。
非腫瘍性ポリープ、とくに直径5mm以下の隆起型非腫瘍性ポリープについては、どの程度まで、ポリペクトミーの施術対象にするか、医療機関によって見解が分かれます。
現在は、5mm以下のポリープであれば、ポリペクトミーは行わずに、生検か経過観察で診断を行うという医療機関がおおいようです。
なお、ポリオエクトミーの処置を行った場合は、1~2日は出血の危険があるため、入院が原則です。
今回は、下部消化管内視鏡検査を紹介したいと思います(*^_^*)
○下部消化管内視鏡検査とは
内視鏡を用いた検査の一つです。下剤の内服に加え、検査当日に薬2リットルの水薬を約1時間かけて飲みます。この水薬は、腸内の便を洗い流しながら大腸をきれいにします。その後、内視鏡を肛門から挿入して、直腸から盲腸までの大腸全体を観察します。
病変部が見つかれば、組織の一部を摂取し、良性か悪性かを判断する病理組織検査を行います。
○この検査でわかること
大腸がん、潰瘍性大腸炎、直腸ガン、クローン病、大腸結核などの有無がわかります。また、バリウム検査で異常が見つかった場合に、病名を特定するためにこの検査が用いられることもあります。
腸内を直接観察できるとともに、組織検査を同時に行うことができるというメリットもあります。
○異常はこんな形で現れる
大腸がんの場合は、腸の内腔に隆起が認められます。出血や白いこけのようなものをともなっていることもあり、進行すると内視鏡が狭くなります。
大腸ポリープは、いぼ状、あるいはきのこ状をしています。潰瘍性大腸炎では、大腸粘膜にただれや出血などが見られます。
○ドクターズアドバイス
検査時には、腸内を完全に空にしておく必要があります。前日には下剤の服用なども指示されますが、ふだんから便秘傾向の人は、検査の2~3日前から食事の調整や下剤の服用が必要ですので、医師に相談してください。腹痛や下剤がある場合も、事前に伝えてください。