今回は糖尿病の新しい診断基準について紹介したいと思います(^◇^)
糖尿病には、1型と2型の2つのタイプがあります。病気の現われ方や施術方法も両者では少し違うところがあります。
○1型は、インスリン分泌量が不足して起こる
自己免疫などが原因で膵臓のβ細胞が破壊され、インスリンの分泌量が絶対的に不足して起こるタイプの糖尿病を、1型糖尿病といいます。急激なインスリン分泌の低下によって突然起きるのが特徴です。25歳以下で発症するケースが多く、肥満との関連性はありません。
○2型は、生活習慣の偏りなどが原因で起こる
遺伝素因のほか、過食や運動不足など、現代人特有の不適切な生活習慣に起切に下げるホルモンである「インスリン」の効果がでにくい「インスリン抵抗性」と、インスリンの分泌量が少ない「インスリン不足」の病態があります。病状の進行によっては絶対的に不足することもあり、その場合はいんすりん注射療法が必要となります。徐々に血糖値が上昇していくため、自覚症状が現れにくいのが特徴です。40歳以上の発症が多いのですが、最近は低年齢化しています。また、肥満との関連系が強くみられるほか、家系的な体質遺伝が関与しています。日本人に場合、お客の95%以上は、この2型糖尿病です。
○新しい診断基準とその運用
糖尿病は、以下のいずれかによって診断されます。
①空腹時血糖が126mg/dL以上かつHbA1cが6.5%以上
②空腹時血糖が異なる日に再検査していずれも126mg/dL以上
③ブドウ糖負荷試験で2時間が200mg/dL以上でHbA1cが6.5%以上の場合
すなわち、空腹時血糖のみが126mg/dLの場合は「糖尿病型」としか診断できません。また、HbA1cのみを何回も検査しても「糖尿病型」すなわち糖尿病の疑いといったままで、糖尿病と診断するには血糖検査を併用して行う必要があります。その理由は、HbA1cは腎不全やアルコール多飲者では高めに出てしまうからです。
今回はブドウ糖負荷試験について紹介したいと思います(^u^)
○ブドウ糖負荷試験とは
血糖値はつねに変動しているので、1回の血糖測定で異常値がでても、すぐに糖尿病と診断することはできません。
そこで、空腹時の血糖値を調べるとともに、一定量のブドウ糖水溶液かそれtp同等の液を飲み、その結果、血糖値がどのように推移するかを見て、より正しい判定をしようというのがブドウ糖負荷試験です。
○この検査でわかること
血糖値の推移のパターンを見て、糖尿病か、否か、糖尿病だとすればどの程度か判断されます。すでに糖尿病と診断されている場合には実施しません。
○基準値の範囲
空腹時と食後2時間値から判定します。
○ドクターズアドバイス
糖尿病の検査で「糖尿病とはいえませんが、境界型ですね」と診断されると、「まだ大丈夫」と安心していまう人がいますが、それは誤りです。
境界型を放置していると、糖尿病の人と同様に動脈硬化が進んでしまうからです。
未病のうちに生活改善をすることが必要です。
今回はHbA1cについて紹介紹介したいと思います(^-^)
○HbA1cとは
血液中のブドウ糖と赤血球のHb(ヘモグロビン)が結合したもので、血液中のブドウ糖が多くなるほど高値になります。
○この検査でわかること
Hbの寿命は約3カ月であるため、HbにふくまれるHbA1cを調べれば、その約半分にあたる過去1~2か月の血糖の平均的な状態をしることができます。
○基準値の範囲
NGSP4.7~5.5%が基準範囲です。血糖検査は食事に影響されますが、HbA1cは食事の影響は受けません。
HbA1cは、主に糖尿病になった人の血糖コントロール状態を見るために使用されます。
○要注意と危険な数値
NGSP6.5%以上で、空腹時血糖値が126mg/dL以上であれば糖尿病と判断します。
○ドクターズアドバイス
とくに境界型と診断されている人に多いのですが、糖尿病といわれるのがいやで、血糖検査前の数日だけ食事量を減らしたり運動したりして、血糖値をさげる”努力”をする人がいます。しかし、HbA1cを調べれば病態はわかりますから、その”努力”は無意味です。
今回は糖尿病の合併症について紹介したいと思います(^◇^)
血糖値が高い状態が続くと、全身の至るところに弊害が生じてきます。その多くは、日常生活に重大な影響を及ぼすおそれがあります。
○コントロール基準
糖尿病の合併症を予防するには、糖尿病をよりよい状態にもっていき、持続させることです。糖尿病コントロールの指標と評価は、
HbA1c 6.0未満 血糖正常化を目指す際の目標
7.0未満 合併症予防のための目標
8.0未満 施術強化が困難な際の目標
○糖尿病特有の三大合併症とは
糖尿病がこわいのは、血管を傷つけるからです。とくに毛細血管を傷つけるのが糖尿病の特徴で、その結果として糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症になりやすく、いろいろな病気が合併してきます。
三大合併症のうち、もっとも早く現われるのは、糖尿病神経障害です。自律神経にも末梢神経障害にも障害が現われます。
網膜症は、目の奥の網膜の毛細血管が破れて眼底出血を起こし、硝子体出血や網膜剥離に至るものです。その結果、失明してしまうことが少なからずあります。
腎臓の毛細血管に障害が生じると、ろ過機能が低下し、有害物質が体内にたまるようになり、これが糖尿病腎症です。
このために、毎年新たに12000人が1週間に3日、4時間の人工透析を余儀なくされるようになります。人工透析療法の費用は高価で、1人当たり年間約500万円が必要となります。ただし、国がある程度補助をしてくれます。
○糖尿病を放置していると複数の合併症に悩まされる
糖尿病の合併症は全身に及びます。たとえば、足の壊疽は、小さな傷でも抵抗力が衰えているために化膿し、痛みを感じにくくなっているために十分な施術もされないままになり、どんどん悪化していきます。
このように、糖尿病によるいろいろな障害が重なって進行していきます。
合併症のすべてが同時に起こるわけではありませんが、糖尿病が放置されていればいるほど、多くの合併症に悩まされることになります。
今回は血糖値をコントロールする5つのポイントを紹介したいと思います(^◇^)
血糖値は、日常生活のし方で、想像以上にコントロールできるものです。しかも、対応が早ければ早いほど、コントロールはたやすくなります。合併症の嵐に見舞われる前に、適切に対応しましょう(^-^)
食習慣を改善する
糖尿病の施術は、食事療法と運動療法を基本にして進めます。このうちでもっとも大切なのは食事療法です。食事の習慣の異常を改善しなければ、糖尿病の施術は成功しません。
食事療法の基本は、食事の量を適正にすること、栄養のバランスに気をつけること、摂取時刻にむらがないようにすることの3点です。肥満があればそれを解消することが、血糖値を正常化するために重要です。
運動する習慣をつける
糖尿病の施術に役立つ運動では、これまでは歩数に力点がおかされてきました。近年、速歩きとゆっくり歩きを数分間で交互に繰り返す「インターバル速歩」が、2型糖尿病なお生活習慣病のリスクの高い中高年も効果的に行える運動法として注目されています。
(1)散歩するときと同じくらいの会話ができるくらいの普通の速度で、3分間歩く。
(2)次に、「きつい」と感じる程度の速歩を3分間行なう。足を大きく開き、腕を勢いよく後ろに振り、息が上がるほど速度である
(3)(1)と(2)を交互に繰り返す。
3 感染症に注意する
かぜなどの感染症は、血糖値を不安定にするおそれがあります。血糖のコントロールがうまくいっていない人ほど抵抗力が低く、しかも治りにくいという傾向があります。
とくに高齢者が急上昇し、脱水症状が高じて昏睡に至るおそれがありますから、必要です。
精神的なストレスを減らす
精神的なストレスがきっかけとなって、糖尿病が発症するケースが少なくありません。当然、血糖値を不安定にする要素にもあります。
なかなか難しいことですが、努めて心の緊張をほぐすようにしましょう。
規則正しい生活を心がける
起床・就寝時刻と食事時刻を決めて、それをできるだけ守るようにすると、おのずと生活全体が規則正しくなっていきます。
加えて、1日の生活の中で運動時間とリラックスタイムを決めることができれば、申しぶんありません。
今回は痛風・高尿酸血症について紹介したいと思います(●^o^●)
明治時代の日本人にはまれな病気だった痛風が、近年では激増し、発症年齢も低下しています。生活スタイルの変化にともなって、高尿酸血症お客が増加しているためです。
○痛風は症状がでたり消えたりを繰り返す
痛風になると、足などの関節が腫れあがり、「風が吹いただけでも痛む」といわれるほどの激痛に見舞われます。痛風の関節炎は痛風発作と呼ばれ、足関節、足首の関節、膝関節に多く生じます。痛みや腫れ、皮膚が赤くなり、さわると熱をもっていることがわかります。歩行困難にもなります。
発症当初からその痛みは激烈ですが、1~2週間でいったん収まり、治ってしまったかのように鎮静化します。
しかし、放置しておいたのでは治らず、しばらくすると再び激痛の発作が起きるようになります。
再発作までの期間には個人差があり、1カ月程度から5年、10年という人まで、さまざまです。再発作をおこしたときには、痛む関節の数が増えていたり、大きな関節が痛むようになることが多く、そのまま放置していると慢性化します。
慢性化してしまうと、関節を曲げにくくなったり、関節部や軟骨、皮下組織などに結節ができることがあり、腎臓にも障害が起こります。
また、高尿酸血症が長期持続すると、腎臓に尿酸結晶が蓄積していき、痛風腎を併発します。放置すると腎機能低下、さらには腎不全を引き起こします。
○痛風の原因になる高尿酸血症とは
痛風は、高尿酸血症が原因で起こります。これは、尿酸の血中濃度が異常に高くなる病気です。痛風で関節が痛んだりするのは、関節内滑膜から関節内に脱落して炎症が起こるためです。
痛風と高尿酸血症は、わが国では第二次世界大戦後の食生活の欧米化にともなって増えてきました。
とくに、低エネルギーの食事から高エネルギーの食事へと変化したことが、主な増加の原因です。飲酒量が増加したことも大きくかかわっています。
そのため、痛風は糖尿病などともに「ぜいたく病」といわれたこともありましたが、そのような食生活習慣病が一般化した現在では、生活習慣病の一つとみなされています。
また、かつては50歳代の発症がふつうでしたが、今日では20歳代の発症も珍しいことではなくなっています。
高尿酸血症は圧倒的に男性に多い病気で、そのお客の数は現在では数百万人に達しており、その結果生じる痛風お客も約50万人であることが報告されています。
これは、痛風の原因である尿酸の血液中の濃度が女性では男性より低いからです。女性ホルモンに腎臓からの尿酸の排泄を促す働きがあるためで、閉鎖後に女性ホルモンの分泌が減ると、尿酸値は少し上昇します。つまり、閉鎖後以降の年齢層では男女の尿酸値の差は小さくなります。
○高尿酸血症は2つのタイプに分類される
高尿酸血症は、ほかに原因のない原発性高尿酸血症と、ほかの病気や薬物などの影響で発症する続発症高尿酸血症の2つに分類されています。どちらにも産生過重型と排泄低下型があるほか、続発性のほうには混合型もあります。
続発性高尿酸血症の場合は、高尿酸状態の施術のほかに、その原因を探してそれを除去し、施術することが必要になります。
今回は血中尿酸について紹介したいと思います(●^o^●)
○血中尿酸とは
尿酸は、たんぱく質の一種であるプリン体という物質が代謝された後の残りかすのようなものです。プリン体は、体の細胞内の核に含まれている核酸の構成成分です。
尿酸は、細胞の破壊と再生の過程でできるほか、食品の成分として摂取されたプリン体からも生じてきます。
尿酸の約75%は、血液によって腎臓に運ばれ、残りは胆汁とともに、腸管を経由して、ともに、排泄されます。
通常は排泄量と生産量とのバランスがとれていて、体内には一定量がつねにプールされています。
○この検査でわかること
血液中の尿酸の数値によって、尿酸の生産・排泄のバランスが取れているかどうかを判断します。高い数値の場合は、痛風や尿路結石、腎臓機能障害が起こるおそれがあると考えられます。
一方、2.0mg/dL以下の低い数値の場合では、尿路結石や、激しい運動後に腎不全が生じることがあるため、注意が必要です。
○基準値の範囲
基準範囲は成人男性が3.1~7.0mg/dL,成人女性の基準範囲はホルモンの関係で低値に設定されています。また、女性は閉経以降に数値が上昇してきます。
○要注意と危険な数値
血液中の尿酸が7.0mg/dL以上に増えると、血液で溶けていられる限界を超えてしまい、結晶化を生じます。これが関節、とくに足の関節にたまっていきます。
尿酸値が7.1mg/dL以上になると、痛風発作が生じやすくなるので、薬物施術を考えなければならない段階です。
すでにこの段階で痛風の症状がでているケースもあり、その場合はすぐに施術を開始しなければなりません。
施術を始めるにあたっては、その目標を6mg/dL以下とします。
7を超えたら異常、8以上は薬物施術を考慮し、6以下に下げること目標にすることを、「6-7-8ルール」と呼んでいます。
続発性の高尿酸血症は、腫瘍性疾患や腎不全など、見過ごせない病気が尿酸値を上昇させていることも考えられます。
ですから、痛風の激痛さえ収まればよいなどと考えず、適切な検査と施術を受けることが必要です。
逆に、尿酸値が2mg/dL以下の場合は、尿路結石が生じないように、水分は多めにとるようにしましょう。
○ドクターズアドバイス
高尿酸血症になる人は、頭脳労働者に多いとされています。
活動的で指導力に富み、何事にも積極的に取り込むタイプの人に、高尿酸血症や痛風の発症が多いことが知られています。思い当たる人は注意してください。
今回は高尿酸血症を改善する6つのポイントを紹介したいと思います(^◇^)
1食習慣を是正する
高尿酸血症の発症は、高たんぱく・高脂肪・高エネルギーの食習慣をもつ人に多いので、まずはそれを是正しましょう。
1日の適切な食事量は、「自分の普通体重×25~30kal」で計算できます。通常は1600~1800kalが1日量になります。
ただし、動物性たんぱく質のとりすぎに注意しましょう。たんぱく質系食品の摂取量の目安は、それまで食べていた量の約70%です。できるだけ大豆製品を中心とする植物性たんぱく質に切り替え、肉や魚のとりすぎに気をつければ、動物性脂肪のとりすぎも防ぐことができます。
2肥満を解消・防止する
食習慣を是正することが、肥満の解消と防止にもなります。肥満が気になる人は、医師の指導を受けて正しい解消策を実行してください。
3野菜をたくさん食卓に
野菜や海藻には、尿酸の排泄を促す作用があります。摂取エネルギーを抑え、ビタミン類を摂取するうえでも役立ちます。
4水分を十分にとる
腎臓や心臓の機能に障害がなければ、尿酸が排泄されやすくするために水分を十分にとりましょう。1日の尿量の目安は2000mL程度です。
5節酒を実行する
アルコールは、尿酸をたくさんつくる一方、尿酸の排泄を阻害する作用をもっています。とくにビールは、それ自体にプリン体を多く含んでいますから、二重の意味でこう高尿酸血症の人にはありません。
さらに、アルコールは高エネルギーであり、肴にする食品の多くが、高エネルギー・高プリン体ですから、節酒する意味はとても大きいのです。ビールなら中びん1本、日本酒なら1合程度にとどめます。
6適度な運動を習慣に
激しい運動は尿酸値を高める要因になりますが、体に無理のない程度の有酸素運動は、体内の代謝機能を全体的に高めます。それだけでなく、高尿酸血症の合併症の予防や施術にも役立ちます。
心身の過剰なストレスは尿酸値を上昇させますから、ストレス解消のためにも運動は効果を発揮します。ウォーキングなど、手軽で長続きさせやすい運動を、日常生活に取り入れましょう。
今回は全身の骨と筋肉は働きについて紹介したいと思います(^◇^)
○骨の役割は体を支えるだけではない
私たちの体は、骨によって支えられ、あるいは包まれて機能しています。
それが骨の大切な役割ですが、そのほかに骨髄には造血機能があり、赤血球や白血球など血球のほとんどがつくられて、血管へと送り込まれています。それも、骨のもつ重要な役割です。
○筋肉には2つのタイプがある
筋肉は、骨格につながってそれを支え、骨と協同して体の運動の主役となっています。また、心臓や消化管などを動かすことができる筋肉を随意筋、自分の意識とはかかわりなく自律的に動く筋肉を不随筋と呼んでいます。
大ざっぱにいうと、随意筋は体の活動に必要な筋肉ということになります。
筋肉を動かすエネルギー源は、主に食事によって摂取したり体内に偏蓄されている糖質と脂質です。
今回は骨密度検査について紹介したいと思います(^-^)
○骨密度とは
骨が一定の強度を発揮するためには、それにふさわしいだけの組織の密度が必要で、単位容積あたりの骨量を、骨密度と呼んでいます。
骨密度は、男性の場合は華麗とともに徐々に減少し、女性の場合には閉鎖後に急に減少する例が多く見られます。
○この検査でわかること
検査方法としては、手にX線を当てるMD法、全身の骨量を測定するDXA法、足のかかとに超音波を当てるQUS法があります。
骨密度が低ければ、骨折などをしやすい状態であることがわかります。骨折部位で問題となるのは太ももの付け根にある大腿骨頚部骨折です。
なお、要介護の10%、寝たきりの12%は骨折によるものです。
○基準値の範囲
20~44歳の若年成人の骨密度平均値を基準として、その80%を基準範囲の下限値としています。
○要注意と危険な数値
YAM70~79%を骨量減少と呼び、注意すべき状態になっていると判断します。
この段階であっても、骨密度減少を主因とする骨折がある場合には、骨粗鬆症と診断します。
また、69%以下は骨粗鬆症です。
○ドクターズアドバイス
骨粗鬆症による骨折リスク因子には、次のようなものがあります。
・高齢
・早期閉鎖(45歳未満)
・ステロイド薬の長期服用
・やせ形体
・喫煙
・過量飲酒
後ろの3項目は、自己改善でき得るものですので、是正しましょう。